問題ありの義弟は、義姉に独占欲強め。
「羽那、こっちも食べていーわけ?」
チョコレートを指差す俺。
「ぅ、うん。いーよ?」
そう言う羽那は少し頬が紅い。
「なーに、羽那チャン。期待、してんの?」
「ぅ、期待なんか!して、ない、もん、」
さっきのチョコレートを含みながらしたキス。
えげつない味のチョコレートも甘く変えてしまう。
癖になりそうなキスだった。
だから、羽那も期待してることはすぐにわかった。
言葉では否定しててもバレバレだ。
俺はチョコレートをひと粒口に含んだ。
俺の予想通り、
ふた粒目のこれも、えげつない味。
羽那がいなかったら、食べれねぇかもって味だ。