問題ありの義弟は、義姉に独占欲強め。


『ゆっ、ゆっくん!!!!!
つつつつつ、作れたのぉぉぉぉぉぉぉぉ!?』



驚く顔で、目をパチパチしてる羽那は、
出会ったときと変わらず、相変わらず煩い。



でも、今の俺は、
そんな羽那すら、〝可愛く〟感じる。



義姉を〝可愛い〟って思うとか、
羽那の言う通り俺は、
『問題ありの義弟』だと思う。



そんなことを思いながら、羽那に..................



『んー、作れるかは知らねー。
でも、小さい頃軽く教えて貰ったから母親に』



そう告げた。
俺が小さい時に亡くなった母親との、数少ない記憶を。



『お母さんのこと、大好きなんだねっ!
ゆっくんてば、可愛いぃぃぃぃ〜〜〜!!』



普通なら同情とかしていいのに、羽那は全くしない。



むしろ、褒めて、〝可愛い〟という羽那。



可愛いのは、俺じゃなくて、羽那だけど。


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