問題ありの義弟は、義姉に独占欲強め。
「〝独占したい〟の先の、感情、」
目の前にいる女の言葉で、俺は分かった気がした。
いや、俺は...............たぶん、逃げてた。
今まで、
義理とは言え、姉弟だからって。
こんな感情はおかしいって。
ずっと、目を背けてきた〝感情〟
この〝感情〟と、
向き合っていいのかすら分からなかった。
〝羽那を独占したい〟
って、気持ちの先にあるもの。
言うならば、そう。
〝独占欲〟の答えってやつ。
それを思い出させてくれた、目の前の女。
「...........................俺、羽那が、」
そこまで言ったところで、
手で、俺の口を塞いで来る女。