格好のつかない黒羽くんは今日もにぶい。
他の誰かだったなら,嫌味や失礼だと思う。
だけど月くんから言われたことが私からしたらすごく意外で。
予想を上回る質問に,月くんが私を見て驚くのは何だか違うんじゃないかと思った。
「どういう……」
「だってこの前,恋しちゃう俳優ナンバーワンの人が結婚してたときも,奥西さんはなんとも思ってなさそうだったから」
「え,あの……月くん,私の話聞いてた? アイドルや俳優を応援するのと違うんだよ?」
教室へと戻ろうとした私はつい足を止めて。
月くんの前へしゃがみ,正面から向き合う。
至近距離で真意を図ろうと見つめれば,月くんは半歩分上半身を反らした。
「え,なんで? クラスの女子は『めっちゃ好きだったのに~』って『結婚するなら私がよかった~』って。あーでも奥西さんは違ったんだよね。誰が好きだったの?」
縁結びの神様,恋の神様。
これは,疎いですむ話なのでしょうか。
鈍感や天然で表していいものでしょうか。
だけど月くんから言われたことが私からしたらすごく意外で。
予想を上回る質問に,月くんが私を見て驚くのは何だか違うんじゃないかと思った。
「どういう……」
「だってこの前,恋しちゃう俳優ナンバーワンの人が結婚してたときも,奥西さんはなんとも思ってなさそうだったから」
「え,あの……月くん,私の話聞いてた? アイドルや俳優を応援するのと違うんだよ?」
教室へと戻ろうとした私はつい足を止めて。
月くんの前へしゃがみ,正面から向き合う。
至近距離で真意を図ろうと見つめれば,月くんは半歩分上半身を反らした。
「え,なんで? クラスの女子は『めっちゃ好きだったのに~』って『結婚するなら私がよかった~』って。あーでも奥西さんは違ったんだよね。誰が好きだったの?」
縁結びの神様,恋の神様。
これは,疎いですむ話なのでしょうか。
鈍感や天然で表していいものでしょうか。