炎の魔女と氷の皇帝*転生したら弟子と契約結婚をすることになりました*
「おまえがいなくなったら逃げる。帝都を救う前に、リアム、俺を、今すぐ殺せ」
「オリバー大公殿下!」
ミーシャは彼に向かって怒鳴った。
「私、あなたのことが憎いです。大っ嫌いです! 二度も殺されたし、フルラの国王も母も死に追いやったあなたのこと、一生許しません! だけど、死ぬことも許しません。リアムの手は絶対に汚させない!」
「……許せず、憎いなら、復讐すればいい」
「復讐は誰も救われない!」
「悪が倒されれば、それ以上の被害は、生まれない」
「被害がとまるのはそのときだけ。理由がわからないままでは、悪も、被害者も繰りかえし生まれる! 復讐をしたところで死んだ人は蘇らない。人を傷つければ自分も傷つき幸せが、わからなくなる!」
「人は、蘇らない。か……」
オリバーは、仰向けのまま力なく笑うと、顔を横に向けてリアムを見た。
「リアム、おまえはどうだ。ミーシャの言うように俺は彼女を二度殺した。俺のこと、どうしたい?」
リアムが手をきつく握ったのがわかった。オリバーを睨む瞳が冷たく碧く夜光した。
「オリバー大公殿下!」
ミーシャは彼に向かって怒鳴った。
「私、あなたのことが憎いです。大っ嫌いです! 二度も殺されたし、フルラの国王も母も死に追いやったあなたのこと、一生許しません! だけど、死ぬことも許しません。リアムの手は絶対に汚させない!」
「……許せず、憎いなら、復讐すればいい」
「復讐は誰も救われない!」
「悪が倒されれば、それ以上の被害は、生まれない」
「被害がとまるのはそのときだけ。理由がわからないままでは、悪も、被害者も繰りかえし生まれる! 復讐をしたところで死んだ人は蘇らない。人を傷つければ自分も傷つき幸せが、わからなくなる!」
「人は、蘇らない。か……」
オリバーは、仰向けのまま力なく笑うと、顔を横に向けてリアムを見た。
「リアム、おまえはどうだ。ミーシャの言うように俺は彼女を二度殺した。俺のこと、どうしたい?」
リアムが手をきつく握ったのがわかった。オリバーを睨む瞳が冷たく碧く夜光した。