炎の魔女と氷の皇帝*転生したら弟子と契約結婚をすることになりました*
氷のように美しい碧い瞳に見つめられると、いつも心臓が跳ねる。落ち着かせてからミーシャは口を開いた。
「私、リアムの子どもが欲しいです」
彼の目が大きく見開かれた。
リアムの口から直接「だめだ」と言われたどうしようと、胸の鼓動がばくばくと速くなる。
「ミーシャまで、どうし……、」
「復興で、忙しいのはわかっています。だから、今すぐじゃなくてもいい」
ミーシャはリアムの言葉を遮るように伝え続けた。
「国が落ち着いたら、あなたの子どもを産みたい」
「ビアンカ以外にも、誰かに、なにか言われたのか?」
「違う」
リアムの顔がつらそうに歪む。ミーシャは彼の頬に手を伸ばした。
「聞いて。これは私の意思です。誰かの意見でも、誰かのためでもない。リアムと、自分のためです。父親がどういうものかわからなくても、きっと、あなたなら大丈夫」
リアムはミーシャの手の中で、首を横に振った。
「ミーシャまで、なんで……」
「世継ぎとか、そういう意味じゃないの。ただ、私は愛するあなたと家族を築きたい。二人だけの家族もいいけれど、三人、四人と多いと賑やかで、きっと、楽しい」
自分よりもたくましくて広い胸に顔を埋め、抱きしめた。
「リアムが、どうしてもいやだというのなら、しかたない。けれど、私の気持ちは知っていて。孤高の狼、氷の皇帝を、私なら温めてあげられる。寂しくならないように、温もりをわけてあげられる炎の魔女を、信じて」
リアムは黙ってしまった。ゆっくりとミーシャの肩に触れ、抱きついていたのをそっと、引き剥がされる。
――軽蔑しただろうか? なにも言ってくれないからわからない。
想いを伝えるって、難しい。
面と向き合って伝えても、わかり合えないことはある。それでも、彼の傍にいたい。
「リアム。重たいことを言ってごめんなさい。もちろん私の気持ちより、リアムの思うよう……、」
「ミーシャ」
突然、リアムは跪いた。
「私、リアムの子どもが欲しいです」
彼の目が大きく見開かれた。
リアムの口から直接「だめだ」と言われたどうしようと、胸の鼓動がばくばくと速くなる。
「ミーシャまで、どうし……、」
「復興で、忙しいのはわかっています。だから、今すぐじゃなくてもいい」
ミーシャはリアムの言葉を遮るように伝え続けた。
「国が落ち着いたら、あなたの子どもを産みたい」
「ビアンカ以外にも、誰かに、なにか言われたのか?」
「違う」
リアムの顔がつらそうに歪む。ミーシャは彼の頬に手を伸ばした。
「聞いて。これは私の意思です。誰かの意見でも、誰かのためでもない。リアムと、自分のためです。父親がどういうものかわからなくても、きっと、あなたなら大丈夫」
リアムはミーシャの手の中で、首を横に振った。
「ミーシャまで、なんで……」
「世継ぎとか、そういう意味じゃないの。ただ、私は愛するあなたと家族を築きたい。二人だけの家族もいいけれど、三人、四人と多いと賑やかで、きっと、楽しい」
自分よりもたくましくて広い胸に顔を埋め、抱きしめた。
「リアムが、どうしてもいやだというのなら、しかたない。けれど、私の気持ちは知っていて。孤高の狼、氷の皇帝を、私なら温めてあげられる。寂しくならないように、温もりをわけてあげられる炎の魔女を、信じて」
リアムは黙ってしまった。ゆっくりとミーシャの肩に触れ、抱きついていたのをそっと、引き剥がされる。
――軽蔑しただろうか? なにも言ってくれないからわからない。
想いを伝えるって、難しい。
面と向き合って伝えても、わかり合えないことはある。それでも、彼の傍にいたい。
「リアム。重たいことを言ってごめんなさい。もちろん私の気持ちより、リアムの思うよう……、」
「ミーシャ」
突然、リアムは跪いた。