炎の魔女と氷の皇帝*転生したら弟子と契約結婚をすることになりました*
銀色に輝く指輪
ミーシャは、自分の見当がはずれていたことに気づき、内心焦った。
「命がけ……え。そっちなの?」
「そっちって?」
「父親になる自信がないのかと……」
とんだ勘違いにミーシャは顔が熱くなった。一方のリアムは顔色が青いままで、今にも泣きそうな顔をしている。
「せっかくこうして巡り会えたのに、国のため、世継ぎのためだけに、ふたたびミーシャを失うのはいやだ。出産なんてしなくていい。危険な目にきみ一人を合わせたくない」
ミーシャを必死に見あげてくるリアムに幼いころの彼が重なった。自分を心配し、求めてくれているのが嬉しくて、愛しさが溢れてくる。
「……目の前で二度も死んで、ごめんなさい」
「まったくだ」
嬉しい。だけど彼をここまで思い詰めさせたのは、自分だと思うと胸が痛い。
昔、弟子にしたように、ミーシャは彼の頭に親愛のキスをした。
「氷の妖精のようにかわいかった弟子リアム。私はね、命をかけてでも、あなたとのこどもが欲しいの」
リアムはミーシャを睨むように見つめた。
「ミーシャ。俺の話聞いていた?」
「もちろん。子どもを産むって、命を賭す行為よ。だけど大丈夫。私は死なない。炎の鳥で復活できる!」
「三度目は勘弁してくれと、こんなにお願いしているんだが」
「でも私たちの子どもよ? 会いたいと思わない? きっと、とてもかわいくて、すてきな子が産まれるわ」
彼にもう一度キスをした。驚いている碧い瞳を見つめたまま伝える。
「私は約束通り、あなたの元へ舞い戻ってきたでしょう? だから信じて」
リアムはミーシャの手を両方持った。視線を手に向け、確かめるように指先でなぞる。
「きみを失いたくない」
「うん……」
「本当に、死なない?」
ミーシャは頷いた。
「約束する」
「ミーシャがもしも死んだら……俺は、第二のオリバーになるからな」
「命がけ……え。そっちなの?」
「そっちって?」
「父親になる自信がないのかと……」
とんだ勘違いにミーシャは顔が熱くなった。一方のリアムは顔色が青いままで、今にも泣きそうな顔をしている。
「せっかくこうして巡り会えたのに、国のため、世継ぎのためだけに、ふたたびミーシャを失うのはいやだ。出産なんてしなくていい。危険な目にきみ一人を合わせたくない」
ミーシャを必死に見あげてくるリアムに幼いころの彼が重なった。自分を心配し、求めてくれているのが嬉しくて、愛しさが溢れてくる。
「……目の前で二度も死んで、ごめんなさい」
「まったくだ」
嬉しい。だけど彼をここまで思い詰めさせたのは、自分だと思うと胸が痛い。
昔、弟子にしたように、ミーシャは彼の頭に親愛のキスをした。
「氷の妖精のようにかわいかった弟子リアム。私はね、命をかけてでも、あなたとのこどもが欲しいの」
リアムはミーシャを睨むように見つめた。
「ミーシャ。俺の話聞いていた?」
「もちろん。子どもを産むって、命を賭す行為よ。だけど大丈夫。私は死なない。炎の鳥で復活できる!」
「三度目は勘弁してくれと、こんなにお願いしているんだが」
「でも私たちの子どもよ? 会いたいと思わない? きっと、とてもかわいくて、すてきな子が産まれるわ」
彼にもう一度キスをした。驚いている碧い瞳を見つめたまま伝える。
「私は約束通り、あなたの元へ舞い戻ってきたでしょう? だから信じて」
リアムはミーシャの手を両方持った。視線を手に向け、確かめるように指先でなぞる。
「きみを失いたくない」
「うん……」
「本当に、死なない?」
ミーシャは頷いた。
「約束する」
「ミーシャがもしも死んだら……俺は、第二のオリバーになるからな」