直月くんは、キケンな恋に沼りたい
「昼休みデートみたいで、ルンルンしちゃうね」
僕の隣に引っついてくるんだ。
「一通り回ったら、一緒にお昼食べよ」
生徒のみんな、見て見て。
私たち付き合ってますよ。
そう言いたげに僕の腕に肩をぶつけてくる、ピンク髪の同級生が。
幸せ満喫中!とでも言いたげな笑顔を振りまかれてしまうから、ほんとうに厄介。
はぁぁぁぁ。
何度拒否ったら、わかってくれるんだろうな。
僕は恋愛に興味がないんだ。
死ぬまで彼女がいなくても、別にいいとさえ思っている。
一人は楽だ。
相手に合わせる必要がない。
傷つけることも、傷つけられることもない。
一人ってほんと最高!
それなのに……