直月くんは、キケンな恋に沼りたい
門から少し離れた昇降口の前。
風紀委員の腕章をつけて立っているのは、間違いなく直月だ。
その隣には柚葉ちゃん。
HAPPYオーラ満開で直月に微笑んでいる。
直月は相変わらずの真面目顔だけど。
全然笑っていないのは、風紀委員として凛とした態度をとっているんだろう。
登校の見守りが終わったら、吊り上がっている直月の目じりが、ゆるっと下がるのかな?
柚葉ちゃんを見つめ。
心を許したように笑って。
「柚葉。風紀委員の仕事、お疲れ様」って。
やばっ。
最悪な想像をしたら、涙製造マシンが稼働し始めちゃったよ。
停止、停止。緊急停止!