直月くんは、キケンな恋に沼りたい


こういう時は、みんなとおしゃべりをして紛らわそう。



「うちのお兄ちゃん、ほんと最低でなんですよ。私を女として認識してなくて。扱いが雑で」


「でも亜里沙の妹は、めっちゃ可愛いんでしょ?」


「そうなの? 亜里沙ちゃんと同じサバサバ系?」


「違いますよ。我が強いうちの家族の中で、妹だけが癒し系なんです。ほんと天使。小3なんだけど、おっとり系のお姫様みたいな子で」


「今度遊びに行かせてよ。亜里沙が妹を甘やかしてるとこ、見たいからさ」


「私も私も」


「みんな大歓迎ですよ。でもお兄ちゃんが来たら逃げてくださいね。お兄ちゃんの友達に聞いた話だと、惚れた女は一途に愛しまくって、野獣化するらしいんで」


「一途な野獣、めっちゃいい~」


「やめた方がいいですって。襲われても、妹として責任取りませんからね。アハハ~」

< 86 / 159 >

この作品をシェア

pagetop