【BL】SAY YOU LOVE ME
「……ありません。ありませんし、そーいうの間に合ってます」
少年は慣れた感じで冷たく言い放った。
そーいうのって何だ?
と思いながら、逆ナンによく合うのか?とか本当にナンパをあしらわれたみたいにショックだな、などと一瞬考えた。
が、慌てて続けた。
「いや、じゃなくて、"ONE"のファンかなって思ってさ」
「え?」
少年はくるり、と正面をこちらに向けた。
そのぽかんとした顔を見て、逆にオレは気づいた。
…違う。
こんなに自分をまじまじと近くで見ているのに何の反応も無い。
ファンの子じゃない――――
じゃあどうして――――?
「……あ、何でもないよ。ゴメンね呼び止めたりして」
疑問は残ったがとりあえず手を合わせて詫びた。
完全に怪しい人間だったな、と反省し立ち去ろうとした。
だが背中を向けたとたん
「待って下さい!」
今度は少年が呼び止めた。
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