【BL】SAY YOU LOVE ME



当の本人である涼さんは落ち着いているのに、僕は絶望感から事実を受け入れられず慟哭した。


なんで―――
なんで――?



興奮状態の僕を宥めるように、涼さんは何度も背中を撫でてくれたけど、なかなか気持ちが落ち着かない。








「―――――ごめんな」


ややあって聞こえた静かな謝罪の言葉に、僕はやっと冷静さを取り戻した。




はっとして涼さんから体を離した。



「僕……ごめんなさい!
辛いのは涼さんなのに…」




なんてことしたんだろう。
ただファンというだけで、涼さんのことは何もしらないのに。
こうして涼さんは現実を受け入れているのに。



また再び絶望に浸らせるようなことを――




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