【BL】SAY YOU LOVE ME



てっきりマンションの入り口からインターホンを鳴らしたのかと思いきや、玄関のチャイムだったらしい。



マネージャーさんだという女性の声は突如大きくなり、

「―――…っいからどきなさいよ!」

と同時にバタバタ足音が近づいてきた。



僕がはっ、と振り返った時には、険しい顔つきで立ちすくむ女性がいた。

まるで女優さんのように綺麗な人。
ピンクのニットアップスーツを着こなし、短いスカートから長く美しい足が伸びている。


大きな瞳で僕を頭から爪先までじっくり観察すると、ウェーブが緩やかにかかった髪をかきあげた。



「――この子どこの子?」

慌てて後を追ってきた涼さんが、立ち往生したままの僕達を見てため息をついた。



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