【BL】SAY YOU LOVE ME


呼び止められた声に顔を上げると、
マネージャーさんがピンクのハート柄のコーヒーカップを手にして立っていた。


何故か僕を睨んで――






「―――ミナトくん?ね…
ミナト何くんっていうの?」


「名前がミナトくんだよ!」

すかさず答えたのは涼さんだった。


その涼さんをチラッと見て、

「そう、じゃあ何ミナトくん?」


「お前なぁ!失礼だっての!」



「ほっ、本城です!」


剣呑な空気に慌てて僕が答えた。




「そう。で本城ミナトくんは、涼とどーいう関係なの?」

それは―
と答える前に涼さんがカウンターをドンっと叩いた。



思わず僕は冷や汗をかく。



「―――遠山、帰れよ…」

「嫌よ、まだ聞きたいことがあるの」


「お前なぁ…」



睨み合う2人に僕はただオロオロするしかない。


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