【BL】SAY YOU LOVE ME
「あーあ、涼がもっと早くミナトくんを見つけてたら良かったのよ
そしたら記者会見だって明るく出来たのに」
へ?
「それは今更言っても仕方にだろ……
それよりお前、もう帰って明後日の準備でもしろよ」
涼さんが親指で玄関を指し、マネージャーさんも素直に立ち上がった。
あのぉ……?
「まあいいわ。じゃあミナトくん、2日ヨロシクね待ってるわ」
「あ、あの!」
焦った僕の声に2人がポカンとして振り返った。
一瞬悲壮な雰囲気だったのは勘違いだったのか。
それより2日のオーディションに僕の参加が決定してしまっている。
それは困る……
「僕、行けません!
だって僕オーディションなんて受けられませんから!
そりゃ、僕が選ばれるワケ無いですけど、他の候補の方々にもご迷惑だし」
良かった
はっきり言えた。
僕はホッと胸を撫で下ろした。
「他の候補者なんて居ないわよ?」
マネージャーさんが当たり前のような顔でそう言った。
.