【BL】SAY YOU LOVE ME
「この前のこと――
謝らせて欲しいんだ。
最初からミナトくんに候補の目をつけてたみたいに、誤解させたんじゃないかって……
確かに、凄くいい子だとは思ったけど
歌ってもらって……ミナトくん以上はないと思ったけど
あんな風に遠山が強引に進めるとは考えてなくて。
今日のことも、ホントごめんな?」
手を握りながら、もう一方は窓枠に肘をついて
伺うように涼さんが僕を見つめる。
僕は心臓が飛び出すんじゃないかと思うくらいに
ドキドキが体中を占めていた。
手、
手を離して下さい〜!
必死に心で訴える。
多分今、顔は情けないくらいに真っ赤だ。
僕以上はいないなんて
そんな顔で
手を握って言うなんて……
卑怯だ。
振り払えるはずもない手は
一体どうしたらいいんですか!
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