【BL】SAY YOU LOVE ME
「オレ――
何を聞いても
ミナトくんに幻滅したりしないよ
例え、――ミナトくんが人殺しだって構わない……」
そんな言葉が口をついて出た。
そんなこと
詭弁だって自覚している。
だけど
その覚悟は本物だったかもしれない。
さらに悲しく沈んだミナトくんの、堅く結ばれた唇を見つめた。
話して欲しい
聞かせて欲しいと
心から願った。
その沈黙は
迷いに迷った末の
そして
告白を決心するまでの
長い時間だった。
「――涼さんには……
理解出来ない話かも知れません。
始まりは、僕が中学に入ったばかりの頃でした……」
ミナトくんがまた目をそらし、遠くを見るようにして話し始めた。
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