【BL】SAY YOU LOVE ME

｢僕は幼い頃に父を亡くして……
中学に入る頃、一人手で僕を育ててくれた母も病気で倒れました。
すると母の勤め先だった会社の社長が僕の面倒を見てくれる事になったんです。
僕も母も施設に入るしかないと覚悟していたので、最初はとても喜びました……
――だけど……
彼は、その社長はひどく暴力的な男で、
僕は日常的に性的な虐待を繰り返し受けていました。
母に相談出来る筈もなく、
逃げ出すことも出来ませんでした。
――でも……高校の卒業式前日に母が亡くなったんです。
僕は……母が亡くなった悲しみよりも、その家から抜け出せるチャンスが来たことが心から嬉しいと思いました……
母の葬儀が終わった日に僕は黙って東京に逃げて来たんです……
けれどお金も住む場所もない僕が生きていく為には、
結局僕が最も嫌悪していた行為を糧にするしかなくて……
体を売って生活していたんです。
今年の夏まで……｣



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