【BL】SAY YOU LOVE ME
「――涼さん……
僕に、出来るんでしょうか?
何の経験も無いのに
僕なんかが……」
肩の上の手のひらに
微かな振動を響かせながら、そんなミナトくんの声が聞こえた。
驚いたオレは空耳かと疑いながらも、喜びにごくりと喉を鳴らした。
「で、出来るよ!」
慌ててつい叫んでしまう。
「やる気さえあれば!
ミナトくんの声は誰よりもONEにピッタリなんだから!
絶対出来るよ!」
心臓が早鐘を打ち
8ビートを刻む。
興奮が最高潮に達していた。
ミナトくんは
ゆっくり顔を上げた。
キラキラ光る大きな瞳に
確かに決意の炎が見えた気がした。
「――やります、僕……
頑張ります」
確かにそう
ミナトくんは言った。
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