【BL】SAY YOU LOVE ME
それから数分、自分が完全に理性を手放していたことは自覚している。
ミナトくんはそんなオレに抵抗をしなかった。
ただ受け入れてくれた。
これじゃ単なるパワハラだ。
我に返ってオレはまず自己嫌悪に陥った。
だから
「ゴメン…」
とりあえず謝るしかない。
ミナトくんは一瞬呆けた顔をして、すぐに真っ赤になって俯いた。
もう変な気を起こさないように、部屋中の明かりを点けた。
「ゴメン、話を聞かなきゃな……
座って待ってて、今コーヒー入れるから」
何か言われる気がして急いでキッチンに姿を隠す。
カップを持ち上げた自分の指まで、脈打つ程の動悸だ。
な、な、なにしてんだオレは!!!!
心臓を押さえてしゃがみ込んだ。