【BL】SAY YOU LOVE ME
助手席のドアを開けて待ってくれている涼さんが、追いついた僕を微笑みながら見つめていた。
暗い駐車場の、青白い間接照明でやっと微笑んでいると分かるくらいに
微かに。
近づいて僕は、車に乗らず立ち止まった。
驚きもなく、左腕が引き寄せられて僕はその力に逆らわなかった。
涼さんに
抱きしめられるのは……
もう何回目……?
いつも優しくて、力強い。
だけど今は何かが違って
それが何かを
僕は
答えを知らなくても
もし違っても
自分から確かめたい、と思った。
先に言葉を発したのは涼さんだった。
「びっくりした」
耳元で囁かれるため息のような熱い、吐息。
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