【BL】SAY YOU LOVE ME



オレは口を閉ざし遠山を見た。



俯いて肩で荒い息をしている。

気持ちを落ち着かせているようだった。






"解散"を口にしてしまえば楽になった。


こんな風に話の流れで話してしまいたかった。


改まって実は…なんて神妙に話してしまえば、取り消しが効かないような気がしていたから。



結局オレ自身が覚悟を決めていないのかも知れない。




遠山のはあ…という深いため息が漏れた。



「冗談でもなんでも口にしないで。言っていい事と悪い事があるわ。死んでも聞きたくない」


顔を上げた瞳が濡れている。





「……オレだってまだ気持ちの整理がつかないけどさ、周りが見えてるって言うなら先をよく考えろよ。お前だって可能性として考えたろ?」



オレは努めて穏やかに話し掛けた。



.
< 23 / 230 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop