【BL】SAY YOU LOVE ME
この街の中でも、夜に最も賑わう一角がある。
界隈の有名店が軒を連ねていた。
そこに建つ一軒の店には"close"のプレートが掲げられていたが、構わず僕は扉を押した。
ここは僕が毎夜身を置いている店だ。
従業員専用の裏口もあるけど、わざと正面から入って行った。
するとカウンターバーに立っていた少年が、突然開いた扉の音に弾かれたように顔を上げた。
驚いた顔は僕を見とめ一瞬微笑み、あれ?と再び驚きの表情を作る。
「ミナト、どしたの?こんな時間にそんな所から」
甲高い声を上げた。
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