【BL】SAY YOU LOVE ME


「そんなに僕、みんなに愛想悪かったですかね…」


憮然として抗議した僕を見て、三人は顔を見合わせた。


「「「悪かったよねえ」」」


声を揃えて肯定され、僕が怒った顔を作ると笑いが起きた。


見ると会話を聞いていたらしい他の従業員も笑っている。


自分が笑いの中心にいることに唖然として、僕は落ち着かなくなった。


こんな時にどんな顔をすればいいのか分からない。



穏やかで優しい笑いに包まれるのは、物心がついてからこれが初めてだった。



「ミナト」


ママが近づいて来て肩を叩く。


美しくメイクされた顔の長い睫が瞬いた。


「からかったんじゃないの。ここに来た頃、あんまり表情の無い子なもんで私やお客さんだって心配してたのよ。馴染んでくれて嬉しいわ」




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