【BL】SAY YOU LOVE ME



絶景の都心ビル群だ―――――




「スッゴい………」



思わず自然に口から出てしまった。



「いやいや、夜でも眩しくていいことないよ?」


涼さんがスイッチを押すとロールカーテンが自動で下りた。



何から何までハイテクらしい。



しかもだだっ広いリビングや対面式のキッチンには豪勢だけどシンプルな家具が置かれていて、



涼さんは一流ミュージシャン、
というか芸能人なんだ……
なんて当たり前なことを思い返してしまう。




「ミナトくん、座って?CD持ってくるから」



「は、ハイ!」



ピカピカの床に緊張しながら歩き、フカフカのファーに置かれたソファーに座るため、手前でスリッパを脱ぐ。




まさに借りてきた猫のように僕はそこで小さくなった。



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