【BL】SAY YOU LOVE ME




「―――その友達のこと、大好きなんだな?
親友ってヤツかな、羨ましいよ。
その子にもCDあげるよ!なんて名前?」




涼さんはニッコリ笑ってペンを構えた。







「――――実は、彼亡くなったんです。
――でもっ、CD欲しいです!出来れば……ミツルって言うんですけど。
あっ、光彦です!
お仏壇にあげたくて…」



余計に気を使われないよう、深刻じゃない雰囲気を出したのに、涼さんはとたんに表情を暗くした。






「――――それは、残念だったね……オレもその子に会いたかったよ。
じゃあミツヒコくんに、天国でこれ聞いてくれって、伝えてな?」



もう一枚取り出したCDにサインをして、涼さんは僕に手渡してくれた。






みっちゃんの家は知らないし、ママに聞いて行っても入れないかもしれない。


でもこれだけは絶対に届けようと誓った。






涼さんが立ち上がり、また僕の頭をポンポンと励ますように撫でた。



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