【BL】SAY YOU LOVE ME
僕の視線に涼さんが気づき
「――気になる?」
と探るように僕の目を覗き込んだ。
「あっ!ごめんなさいジロジロ見たりして!
スミマセン……」
慌てて頭を下げる。
涼さんがクスクス笑う声が聞こえた。
「いんだよ別に。
ミナトくんって、ホントに礼儀正しいよね」
手にしていたファイルを棚にしまい込み部屋を横切った涼さんが、おもむろに立てかけたギターを持ち上げた。
ストラップをかけ椅子に座った。
「?」
ドキドキしながら僕は涼さんを見つめた。
「ミナトくんは、オレ達の曲覚えてくれてるよね?
何が一番好き?」
「えっと……やっぱり
SAYYOU〜です。最初に覚えた曲なので」
「そっかあ…」
涼さんは弦を調整するとピックを手にした。
.