元皇女なのはヒミツです!


「えぇっ!?」

 公爵令嬢はさっきの溌剌とした態度とは打って変わって、みるみる青ざめて凍り付いた。

「わた……わたしが、ギ、ギロチン、おく……り……?」

「そうですよ。今のままの我儘を続けているとどんどん人が離れてしまって、公爵閣下や王太子殿下からも嫌われるかもしれません。そして公爵令嬢様のせいで最悪お家取り潰し、更には王家まで巻き込んで全員がギロチン送りになるかも……」と、私は脅すように大袈裟に言った。これくらい言っておいたほうが彼女には良い薬になるだろう。ま、半分は事実だけど。

 公爵令嬢はすっかり震え上がって、

「わ、わたし! 良い子になるわ! もう我儘は言わない! そうしたらお父様もフレディお兄様もギロチン送りにならないわよね? ねっ!?」

 必死の形相で私に縋った。

「大丈夫ですよ。では、これから私と一緒に頑張りましょう、公爵令嬢様」

「……アメリア、よ。リ……リナ…………」と、彼女は顔をほんのり赤く染めて上目遣いで私を見る。

「はい、アメリア様!」と、私は微笑んだ。


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