元皇女なのはヒミツです!
31 婚約の行方、皇女の行方
「フローレンス様と……!」
その名前に胸がチクリと痛んだ。やっぱり、婚約の話は進んでいたのね。まぁ普通はそうなるわよね。
でも……そんな話、聞きたくない。
「そうなの。このままエカチェリーナ様が見つからなかったらフォード侯爵令嬢で決まりなんだって。でも、そんなの絶対に嫌。侯爵令嬢はなんだかとっても冷たい感じがするの……。だからあんな人がわたしのお姉さまになるなんてあり得ないわ!」
アメリア様は今にも泣きそうな顔で上目遣いで私を見た。私は困惑して、ただおろおろとするだけだった。
そんなことを言われても平民の自分にはどうすることもできないわ。
「他に有力な候補がいないのであれば、どうすることも……」
私は悲しく首を横に振る。
「あんな女、フレディお兄様に相応しくないわ……あっ、そうだわっ!」
アメリア様は今度はキラキラと瞳を輝かせて私を見た。
「ねぇ、もしエカチェリーナ様がこのまま現れなかったらリナが代わりにお兄様の婚約者になって!」
その名前に胸がチクリと痛んだ。やっぱり、婚約の話は進んでいたのね。まぁ普通はそうなるわよね。
でも……そんな話、聞きたくない。
「そうなの。このままエカチェリーナ様が見つからなかったらフォード侯爵令嬢で決まりなんだって。でも、そんなの絶対に嫌。侯爵令嬢はなんだかとっても冷たい感じがするの……。だからあんな人がわたしのお姉さまになるなんてあり得ないわ!」
アメリア様は今にも泣きそうな顔で上目遣いで私を見た。私は困惑して、ただおろおろとするだけだった。
そんなことを言われても平民の自分にはどうすることもできないわ。
「他に有力な候補がいないのであれば、どうすることも……」
私は悲しく首を横に振る。
「あんな女、フレディお兄様に相応しくないわ……あっ、そうだわっ!」
アメリア様は今度はキラキラと瞳を輝かせて私を見た。
「ねぇ、もしエカチェリーナ様がこのまま現れなかったらリナが代わりにお兄様の婚約者になって!」