元皇女なのはヒミツです!
「まぁっ! こんなところに平民がいるなんて、なんて最低な休日なのかしら!」
「ここは平民が来る場所じゃないわよ、図々しい!」
「休日までセルゲイと一緒よ。どこまで男たらしなのよ、あの平民!」
楽しい休日の晴れやかな気分ににわかに豪雨が直撃した。思わずため息が出る。はぁ……なんで休日までこの三人と顔を合わせないといけないのよ。
「あなたたちも来てたの」と、私は眉間に皺を寄せた。
「はぁっ!? それはこっちの台詞よ! 休みの日まで平民の顔を見るなんて最低」とグレース。
「本当よ。平民は平民向けの店に行きなさいよ」
「そうよ。ここは平民には相応しくないわ」
三人が私に嫌味を言うと、それまで黙っていたアメリア様がドンと机を叩きながら立ち上がった。