元皇女なのはヒミツです!
43 グレースの想い
お茶会から数日たって、さすがにこのまま学園をズルズル休むのは特待生としてどうしたものかと思い直し、私は意を決して登校した。ずっと心配してくれていたセルゲイとオリヴィアが部屋まで迎えに来てくれて、彼らと一緒に教室へと向かう。
私は教室の扉の前で思わず足を止めた。
どうもお茶会以来、悲しみと交換に自信や負けん気などがどこかに飛んで行ってしまったみたいだ。今ならグレースたちにも完膚なきまでに叩きのめされそうな気がする……。
ふと、左手が温かくなった。見ると、オリヴィアが包み込みように、優しく握ってくれていた。
「大丈夫よ、リナ。わたしたちがいるわ」
「そうだぞ。いつも通りのリナでいてくれ」
二人に励まされて胸がじんわりと熱くなった。
セルゲイはもちろん、オリヴィアもあんな事件が起きても私のことを信じてくれているなんて。それがどんなに嬉しいことか……。
「二人ともありがとう。私は大丈夫よ」
私は力強く扉を開けた。
私は教室の扉の前で思わず足を止めた。
どうもお茶会以来、悲しみと交換に自信や負けん気などがどこかに飛んで行ってしまったみたいだ。今ならグレースたちにも完膚なきまでに叩きのめされそうな気がする……。
ふと、左手が温かくなった。見ると、オリヴィアが包み込みように、優しく握ってくれていた。
「大丈夫よ、リナ。わたしたちがいるわ」
「そうだぞ。いつも通りのリナでいてくれ」
二人に励まされて胸がじんわりと熱くなった。
セルゲイはもちろん、オリヴィアもあんな事件が起きても私のことを信じてくれているなんて。それがどんなに嬉しいことか……。
「二人ともありがとう。私は大丈夫よ」
私は力強く扉を開けた。