元皇女なのはヒミツです!
48 どうしよう
人目も憚らずいっぱい泣いて、身体中の膿を全部出し切ったみたいに頭の中がスッキリした気分になった。
グレースも少しは心が晴れたみたいで、さっきまでの今にも消えてしまいそうな儚い雰囲気からは一応は脱したようで、私はほっと胸を撫で下ろした。
涙も枯れて私たちはおもむろに立ち上がる。辺りはすっかり暗くなってしまっていた。
「グレース、分かっていると思うけど私がエカチェリーナだったってことは他言無用でお願いね?」
私は念のため彼女に釘をさした。
かつての私に拘泥するのは今日でもう終わりにしなきゃいけないわ。……私は今はリナなんだから。
「か……かしこまりました……」と、グレースは恭しく一礼をした。
私はこの場の辛気臭い空気を入れ替えるようにポンと手を軽く叩いて、
「じゃあ、この話はこれでおしまい! グレースもこれまで通りリナって呼ぶのよ? 敬語も要らないわ。私は平民であなたは伯爵令嬢なんだから!」と、努めて明るく言った。
グレースも少しは心が晴れたみたいで、さっきまでの今にも消えてしまいそうな儚い雰囲気からは一応は脱したようで、私はほっと胸を撫で下ろした。
涙も枯れて私たちはおもむろに立ち上がる。辺りはすっかり暗くなってしまっていた。
「グレース、分かっていると思うけど私がエカチェリーナだったってことは他言無用でお願いね?」
私は念のため彼女に釘をさした。
かつての私に拘泥するのは今日でもう終わりにしなきゃいけないわ。……私は今はリナなんだから。
「か……かしこまりました……」と、グレースは恭しく一礼をした。
私はこの場の辛気臭い空気を入れ替えるようにポンと手を軽く叩いて、
「じゃあ、この話はこれでおしまい! グレースもこれまで通りリナって呼ぶのよ? 敬語も要らないわ。私は平民であなたは伯爵令嬢なんだから!」と、努めて明るく言った。