元皇女なのはヒミツです!
50 面会
◆◆◆
「ごっ……ご無沙汰しております、王太子殿下」
アレクセイは頭を垂れる。脂ぎった汗が額から流れた。
悠然たる態度を崩さない王太子だが、彼の深奥から放たれる王族独自の高貴な威圧感にアレクセイは気圧されて動けなかった。
「頭を上げよ」
「はっ」
アレクセイが顔を上げると、フレデリックはニコリと笑ってみせて、
「此度はわざわざ時間を作ってもらって済まないな。感謝する」
「とんでもないことでございます。私としても、殿下に拝謁できて光栄の極みでございます」
「そうか。連邦を訪問した際は世話になったな。実に有意義な旅であった」
「お、恐れ入ります……」
フレデリックはエカチェリーナを捜索のため非公式でアレクサンドル連邦国に訪れたときに、極秘に新政府の閣僚とも面会をしていた。その中にはもちろん副大統領も含まれていた。
「ごっ……ご無沙汰しております、王太子殿下」
アレクセイは頭を垂れる。脂ぎった汗が額から流れた。
悠然たる態度を崩さない王太子だが、彼の深奥から放たれる王族独自の高貴な威圧感にアレクセイは気圧されて動けなかった。
「頭を上げよ」
「はっ」
アレクセイが顔を上げると、フレデリックはニコリと笑ってみせて、
「此度はわざわざ時間を作ってもらって済まないな。感謝する」
「とんでもないことでございます。私としても、殿下に拝謁できて光栄の極みでございます」
「そうか。連邦を訪問した際は世話になったな。実に有意義な旅であった」
「お、恐れ入ります……」
フレデリックはエカチェリーナを捜索のため非公式でアレクサンドル連邦国に訪れたときに、極秘に新政府の閣僚とも面会をしていた。その中にはもちろん副大統領も含まれていた。