元皇女なのはヒミツです!
でも……、
最近のリナはグレースと常に一緒。
わたしは、蚊帳の外。
本当は今度のお祭もリナと二人で回りたかった。リーズ王国に来て初めてのお祭を体験する彼女にいろいろ見せてあげたかった。
でも、その役目もグレースに取られてしまった。
いけないと思っても、もやもやと嫉妬心が起きてしまう。なんだかこのままリナがどこか遠くへ行ってしまいそうで、胸が波立った。
「ちょっと寂しいな」
「えっ」
振り返ると、セルゲイが苦笑いでリナたちの様子を見ていた。
「俺もここのところ学園で全然リナと話せてないんだよ」と、彼は肩をすくめる。「グレースのやつ、極端だからなぁ。全く、面倒くさい女だよな」
「……セルゲイは別の意味でリナと気まずくて話せないんでしょう?」
「なっ……!?」
セルゲイは目を見開いて、硬直した。
オリヴィアはくすりと笑って、
「ついにリナに愛の告白をしたの?」