元皇女なのはヒミツです!
「それは……たまたま偶然が重なっただけ――」
「嘘っ! グレースとセルゲイと一緒になって、なにも知らないわたしのことを笑っていたんでしょう!?」
「そんなことないわっ! 私のせいであなたを傷付けたのなら……本当にごめんなさい。でも、あなたのことを馬鹿にしたりするつもりなんてない! お願い……信じて、オリヴィア!!」
「…………」
オリヴィアは俯いたまま黙り込んだ。私もこれ以上なんて言えばいいのか分からずに沈黙する。胸が痛かった。
頭の中は後悔でいっぱいだった。彼女の様子がおかしかったのは自分の責任だったなんて……。私が大切な親友のことを蔑ろにして、しっかり彼女と向き合っていなかったから……。