元皇女なのはヒミツです!
15 新入生歓迎パーティー②
「あぁ~ら、ごめんなさぁい? 手が滑っちゃったぁ~!」
グレースが空になったグラスを片手にニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべてながら私を見た。
赤い液体が顎から滴り落ちる。下を見ると、ドレスにも赤い染みがみるみる広がって行っていた。
グレースは嘲り笑いながら、
「ごめんねぇ~! わざとじゃないのよぉ~?」
「これは事故ね、事故。わたし、見ていたわ」
「運の悪い平民さんねぇ。可哀想に」
周囲の貴族たちもくすくすと笑いながら私を見る。またぞろ平民の悪口大会の始まりだ。
そう来たか……。
きっと私もオリヴィアもちゃんとダンスを踊れたから難癖を付けられず、腹いせにドレスに葡萄ジュースを掛けたのだろう。なんて幼稚なのかしら。
……でも、こっちも負けてられないわ。
グレースが空になったグラスを片手にニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべてながら私を見た。
赤い液体が顎から滴り落ちる。下を見ると、ドレスにも赤い染みがみるみる広がって行っていた。
グレースは嘲り笑いながら、
「ごめんねぇ~! わざとじゃないのよぉ~?」
「これは事故ね、事故。わたし、見ていたわ」
「運の悪い平民さんねぇ。可哀想に」
周囲の貴族たちもくすくすと笑いながら私を見る。またぞろ平民の悪口大会の始まりだ。
そう来たか……。
きっと私もオリヴィアもちゃんとダンスを踊れたから難癖を付けられず、腹いせにドレスに葡萄ジュースを掛けたのだろう。なんて幼稚なのかしら。
……でも、こっちも負けてられないわ。