元皇女なのはヒミツです!
22 狩り大会④
◆◆◆
「グレース、あれは一体どういうことよ!?」
「そうよ、平民をちょっと驚かすだけだって言っていたじゃない?」
「あ、あたしだって知らないわよ! まさかあんなことになるなんて……」
狩り大会が終了して生徒たちも会場をあとにして閑散とした頃、会場の出口付近の隅でグレースとジェシカ、デイジーがなにやらヒソヒソと話し込んでいた。
「あの店主は魔獣を引き付ける効果だって確かに言っていたわ! それ以外のことなんて知らない!」
「……ねぇ、事故がわたしたちのせいだって先生に見つかったら不味いんじゃない?」と、デイジーがおそるおそる言うとグレースもジェシカもみるみる青ざめた。
「平民はともかく、さすがに王太子殿下まで危険な目に遭わせたのは……」
「下手すれば退学……」
「最悪はお家取り潰しかもよ……」
重い沈黙が彼女たちの上にずんとのしかかった。
「だっ……」少ししてグレースが口を開く。「大丈夫よ! 大丈夫! だって薬の効果は10分もしたら消えてなくなるって言っていたし、瓶も処分したし、証拠はないわっ! それに王太子殿下も無事だったし、あたしたちは悪くない!」
「――へぇ。やっぱりお前らが犯人か」
「グレース、あれは一体どういうことよ!?」
「そうよ、平民をちょっと驚かすだけだって言っていたじゃない?」
「あ、あたしだって知らないわよ! まさかあんなことになるなんて……」
狩り大会が終了して生徒たちも会場をあとにして閑散とした頃、会場の出口付近の隅でグレースとジェシカ、デイジーがなにやらヒソヒソと話し込んでいた。
「あの店主は魔獣を引き付ける効果だって確かに言っていたわ! それ以外のことなんて知らない!」
「……ねぇ、事故がわたしたちのせいだって先生に見つかったら不味いんじゃない?」と、デイジーがおそるおそる言うとグレースもジェシカもみるみる青ざめた。
「平民はともかく、さすがに王太子殿下まで危険な目に遭わせたのは……」
「下手すれば退学……」
「最悪はお家取り潰しかもよ……」
重い沈黙が彼女たちの上にずんとのしかかった。
「だっ……」少ししてグレースが口を開く。「大丈夫よ! 大丈夫! だって薬の効果は10分もしたら消えてなくなるって言っていたし、瓶も処分したし、証拠はないわっ! それに王太子殿下も無事だったし、あたしたちは悪くない!」
「――へぇ。やっぱりお前らが犯人か」