元皇女なのはヒミツです!

23 フレデリックの手紙②

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親愛なるエカチェリーナ様


 学園生活も残り最後の一年となりました。
 卒業すれば王太子として本格的に活動することになります。そうなったら、もう甘えも許されません。
 だから最後の年を一人の生徒として楽しみたいとは思うのですが、正直言うと僕はそれよりもあなたを探しに行きたい気持ちのほうが大きいです。
 リーナ、あなたは今どこでなにをしているのでしょうか。

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 そういえば、リーズ王立魔法学園に数十年振りに特待生が入学しました。
 その子はなんとアレクサンドル人で、しかも氷魔法の使い手なのです。あなたと同じでとても驚きました。
 といっても、よくよく考えるとアレクサンドル人は氷魔法を得意とする者が多いのでしたね。
 なのに、何故か運命的なものを感じたのはいつもあなたのことを想っているからでしょうか。

 彼女はとても明るくて一緒にいて前向きになるような子です。彼女の魔法からもそれが伝わってきます。
 その魔力はあなたからの手紙に微かに残る魔力と似たような温かさを感じるので、きっとあなたと彼女は良い友人になれると思います。
 だから、彼女には卒業後もリーズに残ってもらって是非あなたの側近になって欲しいと考えているのですが、優秀な人材を僕の勝手な都合で縛り付けるのは我儘というものでしょうか。


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