言葉選びって、大事。
「も、もう。言い方変えればいいってもんじゃないでしょ。ほら、あの人たちいなくなったから行くよ!」
そのままダイキの顔を見ずに足を進めた。
「いーよ、何度だって言うから。……俺はコトハの彼氏になりたいって」
ダイキは一度言ってしまったからなのか、もう顔を赤くはしなかった。
「……」
また内側から聞こえる音と一緒に、ダイキを振り切るように足を速める。
それでもトコン、トコンと鳴る音はずっと付いてきて……。
「せっかくなんだから一緒に行こうぜ?」
音の元凶であるダイキもついてきて……。
私は赤くなっているであろう耳に気付かれないかと焦る羽目になった。
彼氏に“なりたい”、なんて。
これから毎朝言われて、いつもみたいにはねのけることが出来るだろうか?
少なくとも、恋愛対象外なんてもう言えなくなっていた。
END
そのままダイキの顔を見ずに足を進めた。
「いーよ、何度だって言うから。……俺はコトハの彼氏になりたいって」
ダイキは一度言ってしまったからなのか、もう顔を赤くはしなかった。
「……」
また内側から聞こえる音と一緒に、ダイキを振り切るように足を速める。
それでもトコン、トコンと鳴る音はずっと付いてきて……。
「せっかくなんだから一緒に行こうぜ?」
音の元凶であるダイキもついてきて……。
私は赤くなっているであろう耳に気付かれないかと焦る羽目になった。
彼氏に“なりたい”、なんて。
これから毎朝言われて、いつもみたいにはねのけることが出来るだろうか?
少なくとも、恋愛対象外なんてもう言えなくなっていた。
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