【異世界恋愛】【完結】猫族の底辺調香師ですが 極悪竜王子に拾われました。
まるで懺悔だ。ニーナを抱きしめる腕が震えている。服を脱げば逞しく人知れず国と人々を護ってきたそれが、まるで小さな子供のようだ。ニーナはそっと手を重ねた。
「……だが、俺は君に触れた。君は十三年前と変わらず真っすぐで優しくて……どうしても君に側にいてほしかった……君を失いたくないと思った」
「私も、ロルフ様の側にいたいです。ずっと」
ニーナはそっと、後ろを振り返る。碧い瞳が、うっすらと張った涙の膜で濡れている。
視線が重なると、彼は眉間にしわを寄せて目を瞑った。そして、しっかりと新緑色の瞳を見据える。
「ニーナ、君を愛している。心から。君だけが、俺を光の中に連れ出してくれた。君は十三年前のあの日から僕の全てだった。愛している。どうか俺と生きてほしい」
「はいっ……」
どちらともなく、またキスをした。今度は触れあうだけの優しいキスだ。けれど今までのどんなキスより甘くて、切なくて、まるで神様に誓うような、そんな意味をもっていた。
――私はロルフ様が好き。
そう言葉にできる。本人に伝えられることがこんなに幸せなことだなんて。
甘い気持ちで胸がいっぱいになる。まるでフローラル系の香水を思いっきり嗅いだときみたいに満たされた気持ちだ。
「……だが、俺は君に触れた。君は十三年前と変わらず真っすぐで優しくて……どうしても君に側にいてほしかった……君を失いたくないと思った」
「私も、ロルフ様の側にいたいです。ずっと」
ニーナはそっと、後ろを振り返る。碧い瞳が、うっすらと張った涙の膜で濡れている。
視線が重なると、彼は眉間にしわを寄せて目を瞑った。そして、しっかりと新緑色の瞳を見据える。
「ニーナ、君を愛している。心から。君だけが、俺を光の中に連れ出してくれた。君は十三年前のあの日から僕の全てだった。愛している。どうか俺と生きてほしい」
「はいっ……」
どちらともなく、またキスをした。今度は触れあうだけの優しいキスだ。けれど今までのどんなキスより甘くて、切なくて、まるで神様に誓うような、そんな意味をもっていた。
――私はロルフ様が好き。
そう言葉にできる。本人に伝えられることがこんなに幸せなことだなんて。
甘い気持ちで胸がいっぱいになる。まるでフローラル系の香水を思いっきり嗅いだときみたいに満たされた気持ちだ。