【異世界恋愛】【完結】猫族の底辺調香師ですが 極悪竜王子に拾われました。
「面白くないといえば……ロルフお前、魔力が使えたんだねえ。呪いで使えないと思ってたんだけど。どうしたのかな? お兄ちゃんに教えてよ」
ミカエルは空を見上げて、張られた結界を指さした。ロルフは表情を変えず白々しく口角を上げた。
「さあ。俺は相変わらず持たざる者のままだ。弟の指摘にびびって無意識に発動されたのでは?」
バチバチと火花が散っているような気がする。
(実は仲がよかったりするのかしら……?)
ふたりのやりとりに困り顔を浮かべるニーナに王太子が楽しげに首を傾げた。
「ニーナちゃんが僕のこと庇ってくれるなんて感激しちゃったな」
さあこの話はここでまとめよう。そんな笑顔だった。以前のニーナであれば黙って受け入れただろう。ニーナはにこりと営業的な笑みを浮かべる。
「ミカエル様。これは貸しですよ。全面的にご協力いただけますよね」
そのやりとりに不服そうな反応をしたのは蚊帳の外にはじき出されたロルフだ。
「は? 何の話だ? ニーナ、なにか望みがあるなら俺が……」
「ロルフお前鈍いなあ。この状況でわかんない? ニーナちゃんのことになるととことん頭悪くなるよねお前」
「死にたいのかミカエル」
「ミカエル様。いいお返事がいただけますよね?」
ミカエルは空を見上げて、張られた結界を指さした。ロルフは表情を変えず白々しく口角を上げた。
「さあ。俺は相変わらず持たざる者のままだ。弟の指摘にびびって無意識に発動されたのでは?」
バチバチと火花が散っているような気がする。
(実は仲がよかったりするのかしら……?)
ふたりのやりとりに困り顔を浮かべるニーナに王太子が楽しげに首を傾げた。
「ニーナちゃんが僕のこと庇ってくれるなんて感激しちゃったな」
さあこの話はここでまとめよう。そんな笑顔だった。以前のニーナであれば黙って受け入れただろう。ニーナはにこりと営業的な笑みを浮かべる。
「ミカエル様。これは貸しですよ。全面的にご協力いただけますよね」
そのやりとりに不服そうな反応をしたのは蚊帳の外にはじき出されたロルフだ。
「は? 何の話だ? ニーナ、なにか望みがあるなら俺が……」
「ロルフお前鈍いなあ。この状況でわかんない? ニーナちゃんのことになるととことん頭悪くなるよねお前」
「死にたいのかミカエル」
「ミカエル様。いいお返事がいただけますよね?」