【異世界恋愛】【完結】猫族の底辺調香師ですが 極悪竜王子に拾われました。
ロルフが城に着いたとき、もうすでに王妃を護るはずの従者達は意気消沈していてただ民衆の後をついて歩いていた。集まった民衆は城に押し寄せ、城内の逃げ場を塞ぐ。警備の者などもう意味もない。
辿り着いたのは王の寝室だった。
「なんてことなの……! お願いやめてミカエル……私達の未来のためなのよ」
寝室の扉の前で狼狽える王妃は涙を流し王太子と第二王子に懇願する。まるで罪人のように捕らわれ首を振り続ける。
王太子はそんな王妃の胸の谷間に隠されていた首飾りを引きちぎり、ロルフに差し出した。
その首飾りには鍵がついていた。もう何年も王妃以外が立ち入ることを禁じられていた王の寝室の鍵だ。
「……そういうことか」
「もう分かっちゃった? いやあ、怖いよねえ」
ロルフは鍵を手に王の寝室の扉に手をかける。王妃は血相を変えて髪を乱し泣き崩れた。
なにが起こっているのか全く分からない民衆は不穏な空気にただ顔を見合わせる。
「いやぁ……!! やめてっ!! 誰かっ! あの男を止めなさい……!!」
この中で起こっている最悪の事態を想定して一瞬手が戸惑った。だが、愛しの猫の顔が浮かんで覚悟を決め、解錠の断末魔を響かせた。
「……想像以上だな」
辿り着いたのは王の寝室だった。
「なんてことなの……! お願いやめてミカエル……私達の未来のためなのよ」
寝室の扉の前で狼狽える王妃は涙を流し王太子と第二王子に懇願する。まるで罪人のように捕らわれ首を振り続ける。
王太子はそんな王妃の胸の谷間に隠されていた首飾りを引きちぎり、ロルフに差し出した。
その首飾りには鍵がついていた。もう何年も王妃以外が立ち入ることを禁じられていた王の寝室の鍵だ。
「……そういうことか」
「もう分かっちゃった? いやあ、怖いよねえ」
ロルフは鍵を手に王の寝室の扉に手をかける。王妃は血相を変えて髪を乱し泣き崩れた。
なにが起こっているのか全く分からない民衆は不穏な空気にただ顔を見合わせる。
「いやぁ……!! やめてっ!! 誰かっ! あの男を止めなさい……!!」
この中で起こっている最悪の事態を想定して一瞬手が戸惑った。だが、愛しの猫の顔が浮かんで覚悟を決め、解錠の断末魔を響かせた。
「……想像以上だな」