【異世界恋愛】【完結】猫族の底辺調香師ですが 極悪竜王子に拾われました。
勢いよくそのまま体勢を崩したふたりは木から落ちてしまう。ニーナは反射的に少年を庇う体勢をとり、衝撃にそなえた。
体が打ち付けられる鈍い音が響く。が、痛くない。
確かに落ちた感覚があるのに予想していた衝撃がなく、ニーナは恐る恐る固く瞑っていた目を開けると、状況を確認する前に後方から声が聞こえてきた。
「――おい。誰の上にいるか分かっているのか?」
体が打ち付けられる鈍い音が響く。が、痛くない。
確かに落ちた感覚があるのに予想していた衝撃がなく、ニーナは恐る恐る固く瞑っていた目を開けると、状況を確認する前に後方から声が聞こえてきた。
「――おい。誰の上にいるか分かっているのか?」