【異世界恋愛】【完結】猫族の底辺調香師ですが 極悪竜王子に拾われました。
植物園での行為の後、ニーナが泣いているのに気付いたロルフは、それを破瓜の痛みからだと判断したらしく酷く狼狽した。実際は念入りに解されていたからか、はたまた魔力の相性がいいからなのか少し違和感がある程度で痛みは殆どなかったため、大丈夫だというニーナにどこからか用意した青いドレスに着替えさせると寝室で少し休むよう提案した。ニーナは本当に大丈夫だと何度も伝えたが、ロルフの狼狽ぶりはそれを受け入れようとしなかった。
それはもう、ニーナを抱き上げて、自ら歩くことを許さないほどの過保護っぷりだった。
だからニーナはそれを利用したのだ『あなたのことを教えてくださるなら、ご命令通り休ませて頂きます』と。
そして今に至る。
ソファーで隣に腰を下ろしたロルフにニーナは向き直る。
「ロルフ様のことを知りたいんです。香水を作るためにも、私にはその権利があるはずです」
話す価値がないと思われているのかもしれない。でも、その不安を今悟られる訳にはいかなかった。
ロルフは目を伏せて、眉間に皺を寄せた。少し考えるような表情のあと、諦めたように彼は口を開いた。
「俺が持たざる王子と呼ばれているのは知っているだろう?」
ニーナは小さく頷いた。
それはもう、ニーナを抱き上げて、自ら歩くことを許さないほどの過保護っぷりだった。
だからニーナはそれを利用したのだ『あなたのことを教えてくださるなら、ご命令通り休ませて頂きます』と。
そして今に至る。
ソファーで隣に腰を下ろしたロルフにニーナは向き直る。
「ロルフ様のことを知りたいんです。香水を作るためにも、私にはその権利があるはずです」
話す価値がないと思われているのかもしれない。でも、その不安を今悟られる訳にはいかなかった。
ロルフは目を伏せて、眉間に皺を寄せた。少し考えるような表情のあと、諦めたように彼は口を開いた。
「俺が持たざる王子と呼ばれているのは知っているだろう?」
ニーナは小さく頷いた。