離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─
「子どもの未来を守るために悪評を背負ってまで投資……エドワード国王様は素晴らしい方ですね」
皆が家路につき、すっかり人がいなくなった訓練室で、ジェニットが国王の考えにジンと胸を熱くしていた。
「付け足すならば、この悪評を煽る新聞をわざと書かせているのもエドワードじゃ」
「え?!どうしてみんなのための改革をしようとしてるのに悪評を広めたがるんですか?!」
ザラはふっと笑ってイタズラ可愛い顔をするのでジェニットは驚いた。エドワードが求婚の試練のために悪評を煽っているのは内緒だ。
「それもまた考察の一部じゃな。宿題じゃ」
「国王様の心中も、ザラ様も複雑で察せないです……」