離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─
「ふふっ、事態は思うより単純じゃ、ジェニット。
全て愛のためじゃ」
「愛?」
エドワードの行動の全ては国への愛、
国民への愛、
そして愛しいザラへの愛でできている。
ジェニットはブロンドポニーテールをゆるゆる揺らして答えのない問いを考え続けた。
「良いか、ジェニット。我はエドワードが良い王だと言いたいのではない。
どれを答えとするかは、己で決めろと、言いたいのじゃ」
「うー難しい!」
ジェニットが頭を抱えつつ、調香師訓練は解散した。