離縁するのじゃ、夫様!──離縁前提婚の激重陛下が逃がしてくれず、結局ズブズブ愛され王妃に君臨するまで─

エドワードはジェニットの屋敷を後にした。


だが、とんぼ返りする気もない。ジェニットに聞かずとも、ここにはたくさんの領民がいる。エドワードは口元を布で隠したアンドリュースタイルで聞き込みを開始した。このまま黙って帰れるか。



「ちょっと聞きたいんだけど、ザラ様はどこに?」



農作業をしている領民たちを捕まえて、エドワードが質問する。するとみんな知らないの?と顔を合わせて不思議そうにした。

一人の農夫がにこやかに先陣を切る。


「ザラ様は隣の国へ行ったのさ」

「隣の国に?どうして?」

「ジェニット様の弟とお見合いらしいよ?」


エドワードの口がぽかんと開いた。


「見合い?」


噂好きの農民たちが休憩に集まって来て、畑の横でモミ茶会を始める。井戸端会議だ。

エドワードも木の箱の上に座らされ、木の箱のテーブルの上でモミ茶を振舞われる。
< 284 / 324 >

この作品をシェア

pagetop