友達を好きになった話
こくはく
その日は図書委員の当番で、図書室で作業していた。
『…はぁ、利用者記録をまとめるのも割と大変だなぁ。』
今日、図書室を利用した生徒たちの名前、借りた本などのジャンルを記入したプリントをホッチキスでまとめる。
『…パソコンに入力しなきゃ。』
先生いわく、どんなジャンルの本を生徒達が利用しているか、どの時間帯が利用者が多いのか。
把握してどんな本を仕入れるのか、何時図書室を開けるのかを決めるらしい。
一通り記入して一息つく。
両手を組んで伸びをしていると、図書室の扉が開いた。
「っお、委員会の仕事終わったか?」
そう言ってズカズカと入ってくるのは、奇跡的に三年間同じクラスの錦 七瀬(にしき ななせ)。
『ん、終わったよ。これから戸締りして帰るとこ。』
「…なら、一緒に帰ろうぜ。」
七瀬の言葉に、私は頷いた。
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