緋色の徴（しるし） リリカとサリエル（魔法の恋の行方シリーズ１1）

合コン打ち合わせ

＜合コンの打ち合わせ＞

「ふーーん、魔界も相当、変わってきているという訳ね」

サリエルは、グレーのスーツに
緋色のネクタイで、リビングの椅子に座った。

オトコ天使としては、５本の指に入るほどの美形だ。
細身で華奢な体形で、どことなく中性的な雰囲気がある。

しかもその頭には、スーパーコンピューター顔負けの情報が詰まっている。

常に新しい情報を収集、状況判断の的確さについては、天界でも折り紙付きだ。

リビングは、グルシア、アレクサンドラ、リリカ、サリエルがそろい、テーブルを囲んだ。

紅茶セットと一緒に、合コン希望の魔女のプロフィールと写真が並べられている。

「サキュバスのほうが、ニンゲン界ではブームだよね」

サリエルはリリカを見て、ニコッと笑った。

「それに、漫画とかゲーム、アニメの影響とか強くなっている。
そもそも、ニンゲンのオトコが、＜3次元の女性に苦手意識を持っている＞というのが、多くなっているし」