緋色の徴(しるし) リリカとサリエル(魔法の恋の行方シリーズ11)
「ダーリン、お願い。
話をちゃんと聞いて」
アレクサンドラがそっと、グルシアの腕に触れた。
「ニンゲン界で女の子を生んだ
魔女ちゃんたちは、結構心配している。
自分の娘が、魔女になりたいって言ったらどうしようかって」
リリカが、たたみかけた。
「あなたにとっても、他人事ではないでしょう。
あなたの娘がどうなるのか・・」
「こどもは・・女の子なのか・・」
グルシアがうめくように言った。
「ええ、魔女にはわかるのです」
リリカが、確信を持って答えた。
その昔、魔女は薬草を集め、産婆の役目をしていた。
多くの困りごとを持つ女性に寄り添って、生活をしてきた歴史がある。
天界もニンゲン界のオトコも、
そんな事を、気に止める事はなかった。
「だからこそ、早くに天界のご理解をいただきたいのです。
魔女たちが安心して、ニンゲン界で暮らして行けるように。
あなたの娘のためにも・・」
グルシアは腕組みをした。
もし、事実ならば、天界でも大きな方向転換となる。
「それでは、失礼させていただきますわ」
リリカはポンと猫の姿になり、
するりとその身をくねらせて、
ベランダの戸の隙間から出ていた。
話をちゃんと聞いて」
アレクサンドラがそっと、グルシアの腕に触れた。
「ニンゲン界で女の子を生んだ
魔女ちゃんたちは、結構心配している。
自分の娘が、魔女になりたいって言ったらどうしようかって」
リリカが、たたみかけた。
「あなたにとっても、他人事ではないでしょう。
あなたの娘がどうなるのか・・」
「こどもは・・女の子なのか・・」
グルシアがうめくように言った。
「ええ、魔女にはわかるのです」
リリカが、確信を持って答えた。
その昔、魔女は薬草を集め、産婆の役目をしていた。
多くの困りごとを持つ女性に寄り添って、生活をしてきた歴史がある。
天界もニンゲン界のオトコも、
そんな事を、気に止める事はなかった。
「だからこそ、早くに天界のご理解をいただきたいのです。
魔女たちが安心して、ニンゲン界で暮らして行けるように。
あなたの娘のためにも・・」
グルシアは腕組みをした。
もし、事実ならば、天界でも大きな方向転換となる。
「それでは、失礼させていただきますわ」
リリカはポンと猫の姿になり、
するりとその身をくねらせて、
ベランダの戸の隙間から出ていた。